園芸福祉
花作り、野菜果樹作りなどガーデニングは都市住民の90%の家庭で楽しまれていると日本園芸福祉普及協会の大野事務局長のアンケート調査が伝えている。農芸・園芸には、いろんな楽しみ方、取り組み方があるし思わぬ何処かで私達の暮らしを支えてくれている.茶花の花一輪の美しさは天空の月の輝きに匹敵するし、仏壇の菊やゆりは悲しみをやさしさに変えてくれる。
花を種から、野菜を苗や種から育てると光、土、水の有り難さと出会い、生命のいとおしさを味わえる。自分の楽しみで育てたトマトなら形が不ぞろいでも捨てたりしないし食べるときは自然がくれた生命が私の体の一部になる事を実感する。目を微小なところに向ければ、土にいる微生物(1CCに1億個以上)や腸内にいる100兆個の微生物に助けられている事に気付くと同時に眼差しを遠くに向けると光の源・太陽や宇宙までも一体だと教えられる。里山を保全しようとすると<楽しみ>は個人を越えて家族、世代、地域の楽しみ交流が深まり国家や地球社会と出会う.里山以外にも市民農園、学校農園、マンションガーデン、公園農園、路上農園、花の道、病院園芸療法農園、屋上農園、在来種保存育成公園、都市農村交流農園、家庭菜園学習農園~------いくつもの切り口、組合わせがある。子供から大人老人、女男,都市と農村、健常者と身障者---いま生きる人々全ての舞台をつくること。
会社、学校、職場の狭い社会の限られた人脈、情報、偏った利害を越える価値観と視野に立ち--豊かで大きな自然のめぐりを中心にした--生命と環境,社会システムの在りうべき形を楽しく、再生しようとする事が園芸福祉だろう。小学生、先生、PTAが集いあい、校庭でイモやキュウリやトマトを給食残さで作ったたい肥で育てれば,曲がったキュウリも大切にするし天然の野菜がいかに美味しいかわかる。親しみあふれる共通のプラットホームが皆を幸せにしてくれる。また市場にあふれる力の無い野菜、添加物・防腐剤入りの食品よりずっと気持ち良く体になじむことを「みんなで」認め合えると、とても良い!!。<個人の楽しみ,幸せが世界を変革する>のが園芸福祉の本領だ。
日本園芸福祉普及協会理事長 進士五十八 東京農大学長の言葉は明快だ!
同じ物作りを目指した「文明」の時代から⇒個性ある固有の「文化」の時代へ!
花の癒し効果が必要とされる時代から楽しいからやる時代へ!
花から始めて社会全般へ!
日本人は昔から「園芸」と「祭り」が大好きだ!
そして「都市に農地を!」。
楽しみから始まる園芸福祉は日本文化を再生できる運動になろうとしている。 応援してください。